アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎は、皮膚が乾燥しやすく、かゆみを感じやすい状態になる病気です。赤い発疹ができて、かゆくなり、掻くとさらに悪化するという悪循環が起こります。

どのくらいの人がかかるの?
アトピー性皮膚炎は、子どもから大人まで幅広い年齢層で見られます。日本では、以下のような割合で発症しています(2000〜2002年度)
- 4か月児:約13%
- 1歳6か月児:約10%
- 3歳児:約13%
- 小学1年生:約11%
- 小学6年生:約6%
- 大学生:約8%
つまり、100人に6~13人くらいの割合でアトピー性皮膚炎の人がいることになります。
診断方法
アトピー性皮膚炎の診断は、主に以下の3つのポイントを確認して行います。
①かゆみがあるか
②特徴的な発疹や症状がみられるか
③症状が長く続いたり、繰り返し起こったりしているか
医師は、これらのポイントを確認しながら、患者さんの症状や病歴を聞き取り、診断を行います。
当院で行なっている治療
アトピー性皮膚炎の治療には、主に3つの柱があります。
①お薬による治療
②スキンケア
③悪化させる原因を見つけて対策する
①お薬による治療
お薬には、主に塗り薬と飲み薬(または注射薬)があります。
塗り薬
- 保湿剤:皮膚の乾燥を防ぎます。
- ステロイド外用薬:炎症を抑えます。
- タクロリムス軟膏:炎症を抑えます(ステロイド以外の薬)。
飲み薬
- 抗ヒスタミン薬:かゆみを抑えます。
これらの治療で不十分な場合、免疫の働きを抑える新しいタイプの薬も世に出てきましたが、公立病院や大学病院など専門の医療機関に紹介する形になります。
②スキンケア
毎日のお風呂やシャワーで体を清潔に保ち、保湿剤を塗って皮膚の乾燥を防ぎます。
③悪化させる原因への対策
アレルギー物質や刺激物を避けたり、ストレスを減らしたりするなど、症状を悪化させる原因に対処します。
治療の目標
アトピー性皮膚炎の治療には、短期と長期の目標があります。
<短期目標>
- かゆみや炎症を早く良くする
- 皮膚の状態を改善する
- 日常生活や睡眠への影響を減らす
<長期目標>
- 症状をコントロールし、良い状態を保つ
- 薬の使用量を減らす
- 皮膚の感染を防ぐ
- 成長や発達への影響を最小限に抑える
治療のポイント
アトピー性皮膚炎は、長期にわたって症状が続くことがあります。しかし、適切な治療とケアを続けることで、多くの場合、症状をコントロールすることができます。
大切なポイントは、
①医師の指示通りに治療を続ける
②毎日のスキンケアを欠かさない
③症状が悪化したら早めに医師に相談する
④ストレスをためすぎないよう気をつける
⑤清潔な環境を保つ
アトピー性皮膚炎は完全に治すことは難しいですが、上手にコントロールすることで、快適な生活を送ることができます。症状や治療について不安なことがあれば、いつでも担当の医師に相談してください。